【言葉のチカラ】ルール

新型コロナウイルスの感染拡大によって世界中が大きな困難に直面しています。

しかし人類は今までも数々の苦難に遭遇しながら、そのたびにそれらを乗り越え、力強く立ち上がってきました。

「言葉」によって目に見えないものの存在や価値を認識することができる唯一の生き物である私たち人間は、そのような苦境に直面した時、たった一つの「言葉」との出会いによってその苦境を乗り越える勇気や希望を与えられることがあります。

言葉がもつそのような「チカラ」を信じ、ここでご紹介する言葉が、誰かにとってのそのような出会いの言葉となることを祈って。

われわれが何かを成し遂げようとしているとき、そこにルールなどない。(トーマス・エジソン)

全く説明の必要がない「発明王」。「偉人」と言えば誰もが思い浮かべるであろう一人で、子どものときに彼の伝記を読んだ人も多いと思います。その生涯におよそ1300もの発明や技術革新を生んだと言われ、現在の私たちの生活の多くが彼の発明に負っています。

 

彼はその異常ともいえる好奇心から、何に対しても「なぜ?」と質問を連発して教師を困らせ、挙句の果てにわずか3ヶ月で小学校を中退し、その後独学の末に数々の発明を成し遂げましたが、それらの発明は既存のルールに従っていては決して生み出されなかったものなのでしょう。

 

異なる価値観を持つ多くの人から成る社会を秩序あるものにするために法律などのルールはもちろん必要ですが、今までの経験則から成り立つそれらのルールは往々にして誰も経験したことのない新しい状況に即座に対応することができず、現実に合わないルールに縛られて、かえって本来の目的を達成することができないという本末転倒も起こってしまいがちです。

 

現在の新型コロナのパンデミックは正にそのような状況だと思いますが、このような時こそ、ルールの枝葉末節に捕らわれず、何が最も重要なことなのかを見極めて、大局的な見地からより良い意思決定を柔軟に行っていくことが求められるのでしょう。

 

トーマス・エジソン(1847~1931)

アメリカの発明家、起業家。