【ISO14001】7.1 資源

環境マネジメントシステムに必要な資源を使えるようにしよう

この項目の要求事項を一言で言うと、「環境マネジメントシステムに必要な資源が使用できるように維持しなさい」ということです。

「資源」とは?

この項目は資源に関する一般的な要求事項です。従って、ここでは「必要な資源を決定し、提供しなければならない」という一般的なことしか言われていません。しかし、資源がなければ環境マネジメントシステムを実際に動かすことはできないことを考えると、この「資源を提供する」ということは、環境マネジメントシステムにとって非常に重要な要素です。

 

ここで言う「資源」とは、具体的にどのようなことを言っているのでしょうか。附属書A.7.1では、「資源」に含まれるもの以下のようなものが挙げられています。

  • 人的資源
  • 天然資源
  • インフラストラクチャ
    • 組織の建物、設備、地下タンク、排水システムなど
  • 技術
  • 資金

 

なお、これらの資源は必ずしも組織内部ですべて提供する必要はなく、外部提供者によって補完されても良いことが、同じく附属書A.7.1で記載されています。

必要な資源を提供するためにはどうしたら良いのか?

それではこれを実行するためにはどうしたら良いのでしょうか。ここでも重要な考え方は「PDCAサイクル」です。つまり、どのような資源が必要なのかを「計画(決定)(P)」し、それに基づいて「実施(提供)(P)」し、その結果を「チェック(C)」し、必要な「改善(A)」する、ということです。この項目では、必要な資源を「決定」し、「提供」することが要求されており、後で見る9.3(マネジメントレビュー)では、e)で「資源の妥当性」をマネジメントレビューで考慮することが要求され、また「資源を含む変更の必要性」に関する決定をマネジメントレビューからのアウトプットに含めることが要求されています。9.3で要求されていることは、要するに現在の資源で十分かどうかを検討し、必要であれば追加の資源について決定する、ということですから、「PDCAサイクル」のうちのCとAについて言っていると考えられます。

 

このように、資源が十分かどうか、必要な資源はないかどうかについてはマネジメントレビューにおいて、トップマネジメントが検討し決定することが要求されており、またすでに見た5.1(リーダーシップ及びコミットメント)のd)でも、「環境マネジメントシステムに必要な資源が利用可能であることを確実にする」ことがトップマネジメントに求められています。これらからも分かるように、必要な資源を決定し、提供する責任はトップマネジメントにあります。それはなぜかというと、資源を提供するためにはそれ相応のコストがかかり、そのコストの配分を最終的に決定できるのはトップマネジメントしかいないからです。従って、トップマネジメントが口だけで「環境マネジメントシステムが重要だ」と言っても、それに必要な資源の提供が伴っていなければ、トップマネジメントは環境マネジメントシステムに関するリーダーシップとコミットメントを十分示しているとは言えないのです。