私たちの役割は「成果を出せる仕組みづくり」のサポート

現在、ISO9001(品質)、ISO14001(環境)、ISO45001(労働安全衛生)、ISO/IEC27001(情報セキュリティ)をはじめとする数十種類の様々なマネジメントシステム規格が、ISOによって作成されています。
これらの規格は、組織のマネジメントシステムが規格の要求事項を満たしていることを対外的に表明することで、組織の信頼性を向上させることを目的としています。

一方でこれらのマネジメントシステム規格は、様々な規模や種類の組織に適用できる汎用的なものであるため、具体的な組織の状況や価値観に合わせて対応(カスタマイズ)していくことが重要です。
ISOマネジメントシステム規格に対応するために、厳格で詳細な仕組み作りを考える組織もあれば、緩やかで柔軟な仕組みにしたいと考える組織もあるでしょう。

厳格な仕組みにはミスを生みにくいメリットがありますが、変化に対応しにくいデメリットもあります。
逆に言うと、柔軟な仕組みは変化に対応しやすいが、ミスを生みやすいかもしれません。

どちらが良いかは、組織がどのような事業を行っているか、どのようなリスクをもっているかによっても異なるため一概には言えませんが、大切なことはその仕組みが「組織の役に立つかどうか」ということです。
言い換えれば、その仕組みが組織の「成果」につながるかどうか、です。

 

「マネジメントの父」ピーター・ドラッカーは、マネジメントの目的として「成果」をあげることを最重視していますが、「マネジメント」のための仕組みである「マネジメントシステム」は「組織が成果をあげるための仕組み」でもあります。
ISOマネジメントシステム規格は、組織が成果をあげるための「ツール」です。

お客様が、成果を出せる仕組みづくりのツール:「ISOマネジメントシステム」のメリットを最大限に活用していただけるために、私たちのサポートの基本的な考え方を以下にお伝えします。

 

成果をあげる仕組みには、根幹となる「OS」の理解が重要

ISOマネジメントシステム規格は現在数十種類を数えると述べましたが、それらの規格はすべて共通構造を持っています。
この共通構造は、パソコンに例えると、すべての土台になる「OS」ということができます。

この「OS」の部分には、

「組織のそれぞれの状況に基づいてリスク・機会を分析する」
「マネジメントシステムに必要なプロセスを明確にする」
「目標を立てて計画を立てる」
「必要な資源を明確にして準備する」
「決められたプロセスに従って実施する」
「実施した結果を評価する」
「必要な改善を行う」

といったことが書かれています。
言い換えると「PDCAとリスクの考え方に基づいてプロセスを管理する」という内容です。

つまり、ISOマネジメントシステムを導入する、ということは、このような経営の仕組みの「OS」をインストールすることを意味します。
そしてこの「OS」の上に、「品質マネジメント:ISO9001」や「環境マネジメント:ISO14001」といった様々な「アプリ」が乗っているわけです。
ですから、ISO9001やISO14001といった「アプリ」をうまく動かすためには、この「OS」がきちんとインストールされ、適切に機能することが必要不可欠です。

従って、ISO9001やISO14001をはじめとするマネジメントシステム規格の認証を取得している組織はもちろん、認証を取得していない組織であっても、「成果を上げる仕組み」を機能させるには、この根幹である「OS」の理解度と運用方法が非常に重要な鍵になります。

 

マネジメントシステムを効果的に運用する「アプリ」

「アプリ」としてのISOマネジメントシステム規格は、現在も新しいものが開発され続けています。

それらはISO9001(品質)やISO14001(環境)、ISO45001(労働安全衛生)、ISO/IEC27001(情報セキュリティ)といったあらゆる組織に関連するものもあれば、ISO22000(食品安全)のように、特定の業種・組織に特化したものもあります。

また、あらゆる組織に関連したものであっても、その組織がもつリスクによって関連性や重要性が異なるものもあります。
例えば、大規模な化学プラントと小規模な個人商店では、環境に対するリスクは全く異なります。

ISOマネジメントシステムの選択は、組織のもつ固有のリスクに応じて、戦略的に決定するべきものです。
自分たちの組織の性質やビジネスのリスクに基づいて、適切な「アプリ」を選択することが重要です。そして、場合によっては、例えばISO9001のみを導入している組織でも、その「OS」部分に組織固有のニーズに基づいた必要な要素(建設業であれば安全衛生、医療機関であれば安全衛生や情報セキュリティなどに関連する要素)を部分的に追加し、強化することで、マネジメントシステムをより効果的なものにしていくこともできるでしょう。

 

J-VACが目指すもの

J-VACは、2002年の設立以来、社名にもある「付加価値」のある審査を通じて、成果が得られるマネジメントシステムの運用のサポートを目的としてきました。
ただ、ここで言う「価値」は、どの組織も同じとは限りません。
なぜなら、事業内容や関与する業界、規模や文化、マネジメントシステムの運用期間や成熟度など、それぞれお客様の状況は異なっており、それに応じてお客様が審査を通じて得たいと考える「価値」も異なるからです。

私たちは「ISOマネジメントシステム規格のプロフェッショナル」として、それぞれの組織に固有のビジネスリスクやニーズを認識し、それぞれの組織にとって真に「価値」のある審査と運用のサポートを提供したいと考えています。