【ISO14001】6.1.3 順守義務(2)

義務として守らなければならない事項を特定し、何をしなければならないかを明確にしよう

(前回の続き)

「順守義務」の特定

組織がまず実施すべきことは、これら自分たちの組織が守られなければならない「義務的な事項」にどのようなものがあるのかを特定し、その情報を入手することです。これらの事項は常に変更の可能性がある(義務的な事項の内容自体が変わることもあれば、組織の状況が変わることによって従来は適用されなかったものが適用されるようになることもある)ため、組織は常にこの情報を監視し、変更があれば最新の情報を入手できるようになっている必要があります。

 

そのためには、上記のように法務部のような機能をもつ組織であればそこを通じて監視されるでしょうし、そうでない場合は外部の専門サービスや親会社や業界団体からの情報入手を利用することもあるでしょう。いずれにしても、組織はそのプロセスを通じて「順守義務」の最新情報が入手できるようになっており、そしてその内容は文書化することが要求されています。

「順守義務」への対応

「順守義務」を守れるようにするためには、それらを特定しただけでは十分ではなく、それらの要求事項が具体的にどのような形で組織に関わり、具体的にどのような対応をする必要があるのかを明確にし、それが必要な程度、必要な人に対して伝達される必要があります。実際には、それらを順守できるようにするために、必要な程度関連する手順が明確にされることが重要でしょう。

 

順守義務の特定と対応

「順守義務」の考慮

「順守義務」を満たすことは環境マネジメントシステムを有効に運用する上で必須のことですので、環境マネジメントシステムを構築・運用・改善する際に、常にここで特定された要求事項を考慮に入れ、マネジメントシステムを継続的に運用し、必要に応じて変更する中でこれらの要求事項が満たされなくなってしまうということのないようにしなければなりません。

 

上記のような理由から、「順守義務」は以下のようなISO14001の規格の様々な項目で参照されています。ここからも「順守義務」を満たすことの重要性が強調されていると言うことができます。

 

4.2 順守義務となるものを決定する。
4.3 適用範囲の決定にあたって順守義務を考慮する。
5.2 環境方針に、順守義務を満たすことへのコミットメントを含む。
6.1.1 順守義務に関連したリスク及び機会を決定する。
6.1.4 順守義務への取組みを計画する。
6.2.1 環境目標を策定するとき、順守義務を考慮する。
7.2 順守義務を満たす組織の能力に影響を与える業務を行う人に必要な力量を決定する。
7.3 順守義務を含む、環境マネジメントシステム要求事項に適合しないことの意味を認識させる。
7.4.1 コミュニケーションのプロセスを確立するとき、法的要求事項及びその他の要求事項を考慮に入れる。
7.4.3 順守義務を考慮に入れて、外部コミュニケーションを行う。
7.5.1 文書化した情報の程度は、順守義務を満たしていることを実証する必要性によって異なる場合がある(注記)。
9.1.2 順守義務を満たしていることを評価するためのプロセスを確立・実施・維持し、順守状況に関する知識と理解を維持する。
9.3 順守義務の変化をレビューし、順守義務を満たしている傾向をレビューする。

 

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